【四柱推命】辛の命式の実例~五行が足りずに偏印があるケースをどう読むか

わすれなぐさ 四柱推命

コメント欄にてご質問をいただきました。

はじめまして(*^^*)
興味深く拝見させて頂いています。娘がまさに倒食×偏官です。小さな時から友達に恵まれず、
ただ今不登校中です。
足りない5行は木ですが、母親の私は日干が土で他は木が4つです。足りない5行があれば側におく人や環境や行動で補えると言われていましたので勝手に救われた思いでいましたが、娘は今後どのような人生でどのような事に気をつけてあげたら良いですか?

不登校は昔ほど否定的な見られ方はしなくなってきましたが、親御さんとしては心配が尽きないところだと思います。

こちらのご質問に対して、記事としてお答えしたい旨をお伝えしたところご了承いただきました。命式の解釈とともにご質問にお答えしたいと思います。


日主が辛のこの命式の解釈

さて、このお嬢さんの命式は以下になります。

年:癸未
月:己未
日:辛亥
時:丁酉

日主は未月うまれの辛さんです。時上に丁の偏官があり、抑えてくれそうな癸の食神が年上にあるものの己の偏印が癸を尅しています。

お母様は偏官と倒食があることを心配なさっています。

辛の性質

まず命式の中心である日主の辛について考えてみます。

辛は宝石によく例えられますね。宝石というものはきらきら輝いていて人から「うわーキレイ!」と言われてこそ価値があります。

辛

辛の本質には人をひきつける華やかな魅力と「自分は認められるべき存在である」という高いプライドを伴った自己顕示欲と承認欲求があります。

辛は宝石に例えられますが、同行の陽干である庚が「剛金」と呼ばれてがちがち固いイメージがあるのに対して、辛は24金の指輪みたいなイメージです。24金の指輪は柔らかくてちょっと力を加えると変形してしまいますし、固いものに当ると傷がつきます。

このことから辛は一見強そうだけど案外デリケートで傷つきやすい傾向があります。

命式の構成によって、辛らしいプライドの高さが表面に強く出たり(黙っていても辛だろうなと分るような人もいる)実は…という形になったりします。

日主辛に対する丁の偏官

辛にとって同じ陰陽で尅してくる偏官は丁の火、この命式では時上にあります。辛は柔らかい金なので火であぶられると溶けてしまうため丁を嫌います。

この命式の丁には同行の根がありませんから火力は辛金を溶かしてしまうほど強くはありません。そうは言っても丁は丁なので、じりじりあぶられて居心地は悪いです。

一般に日主に偏官が隣接すると慢性的な被害者意識を抱えやすくなります。それは命式によって程度の差はありますが、いじめの形で表出することもあれば気に病む性分として出てくることもあります。

この命式の場合ですと丁にさほど力がありませんので、言われたことを軽く受け流せずに神経質に考えすぎる傾向があると思います。

倒食だから悪いわけではないけれど…

この命式で一番まずいのは未土の根を2本持つ強い己の偏印が隣接していることです。

せっかく丁の偏印を抑える癸の食神があるのに己の偏印が尅してしまっている倒食の形になっていますが、年上の癸が時上の丁偏官を抑えるには距離が遠くてそれほど大きな働きはできません。

つまり、月上が己でなくても年上の癸は丁の偏官をがっつり制することができないのです。

これはちょうど、教室内で隣の席の子に「静かにしなさいよ!」と言えばすぐ聞こえるけど、離れた席の子には言った所で聞こえなくて静かにしてくれないのに似ています。

というわけで、月上の己は「倒食だから悪い」という理屈が当てはまらなくなります。

それでは己の何が悪いのか。

そもそも、辛は己をあまり好まないのです。

辛が宝石できらきら輝くことを善しとするとお話しました。己は柔らかい畑の土ですが辛の宝石は土にまみれると輝きを失います。この命式では己には未という乾いた根が2本ありますから広々とした畑に砂埃が立っていて、そこに辛の宝石が埋まっているようです。

辛は土にまみれると辛らしい良さが傍目に見えなくなります。そのため周囲に分かってもらえないという不満を抱えやすくなってしまいます。

命式に木行がなくても悪くない

このお嬢さんの命式は厳密に言えば未も亥も蔵干に木行を持っていますが甲・乙・寅・卯といった干支がありません。

さくっと申し上げますが、この命式に必要な木行は甲だけだと考えます。

木行は己を抑えてくれる存在ではありますが、未が重なって乾き気味の命式に湿度を与える癸の力を削いでしまいますし丁の偏官の燃料にもなります。

命式を立ててみてどれかの五行が足りないとすごく悪そうに感じますが、場合によっては別になくてもいいよということもあります。それは決して珍しいことではありません。



今後とアドバイス

この命式を眺めていると、周りに認められたくてかなり気を使ってきたものの、それは本当の自分の姿ではないので認められた実感が持てないジレンマがあったのではないかなぁと思います。

また、他の人より何かで秀でて賞賛されたいんだけど、現時点では力及ばずなために周りに対して劣等感を持ってしまっていそうに感じます。

四柱推命はいろんなことが読み取れる占術ではありますが、同じ命式を持った人がみんな同じように学校に行けなくなると断ずるものではありません。同じような傾向(性格とかものの捉え方とか)を持ってはいますが、それぞれが置かれた環境の作用によって異なった表れ方をします。

今後の運気

現在のお嬢さんの運気は、状況はともかく最悪~という時期ではありません。運気的によろしくない時期につまづいてしまうと後々尾を引いて立ち直りが難しくなることがありますが、この場合はそういう心配はないと思います。

運気的な再スタートの時期は5年くらい後になりますが、それまでの間に個性を感じさせる自己表現手段(創作系など)を見つければ新しい居場所を獲得できるのではないかと思います。

接し方

不登校の子どもさんに対する接し方は占いより教育学の分野ですので、一般論的な話はせずに占い的にみてどうか、という話をさせていただきます。

このお嬢さんの場合ですと注意すべきは2つです。

必要以上に可哀想がらない

辛さんはプライドが高いですから、あまり可哀想がられると嫌がります。かといって咎める態度を見せても反発します。学校に行けないなら学校に行かないことで出来ることをすれば?くらいの態度が吉です。

自己投影しない

ご質問の文章を拝見して気になったところがあります。

母親の私は日干が土で他は木が4つです

お母様の命式を拝見してないので断定的には言えませんが、この「木が4つ」に地支蔵干が含まれないなら、お母様の命式は官にあたる要素が多い命式ではないかと思います。

先にも書きましたが、偏官が隣接する命式の持ち主は被害者意識を抱えやすいですが、同時に弱っているものを見捨てておけずに必要以上に手をかけようとするところがあります。

これは潜在的に「自分って損してるよね」という意識があり、それを弱っている他者に自己投影してしまうからです。

お嬢さんの命式では己の偏印が忌になりますが、よかれと思ってあれこれ情報を仕入れてお嬢さんに投げかけることは偏印的な作用になります。

もしもお母様の命式に日主に隣接する偏官があるなら、この点に気をつけてください。

正式な鑑定であれば他の占術も併せて使いますが、コメント欄にいただいたご質問であり、四柱の捉え方の解説が必要そうだと判断しましたので四柱推命的な視点のみでお答えさせていただきました。



四柱推命実占例
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コメント

  1. 不登校の母 より:

    追伸。

    対人関係で言うと庚は強すぎて嫌いです。
    私のイメージでは自分の命式の大半を締める卯の草が根こそぎ刈り取られて自分がなくなってしまう感じです。

    辛は母親(他の兄弟よりも溺愛されました)親友、娘と心ゆるせる関係で何らかの学びを与えてくれる人物が周りに多いです。

    対人関係ではあてはまらないのでしょうか?

  2. Goingusty21 より:

    「末広 響士」ですが、やはり使うのを辞めます。
    とりあえずこれで行きます。

  3. 末広 響士 より:

    訂正
    「乙が透干している上に」は必要のない記述でした。
    日柱を助ける物(自星・印星)が透干している場合は特殊格にはなりません。
    この命式の場合はそれがないことも特殊格ではない理由の1つということです。

  4. 末広 響士 より:

    「名前」と名乗っていましたが、名前を「末広 響士(すえひろ きょうじ)」にします。

    身強で夏生まれの場合、金星は庚も辛もどちらも基本的に、燥土よりも湿土を好む傾向があります。
    レイモンド・ローと不二龍彦の分厚い本に「辛が弱ければ己を用いる。戊は重すぎるので辛の助けには不十分。」と書いてあります。
    辛は夏生まれで火が多ければ特に己を喜びます。

    火についてですが、沖になってるので丁の力も弱まりますので、やはり全体的に見て土・金が強まっています。
    丁は時柱にあって辛・酉と連接していますが、丙ほどは力がありませんし、助ける甲木や同じ火も周りにありません。かなり弱い丁だと判断します。

    自分はこれはやや身強の命式、用神は木、喜神は水だと思います。
    水は丁→土という流れを防ぐ役割になり、木は旺じている土を抑える効果があります。
    忌神は土、金、火。
    火は金を抑えますが、火を閑神にしなかった理由は、土を強化させてしまうからです。
    命式に木がありませんので洩気の心配はあまり必要ないと思います。

    辛はプライドが高くデリケートで傷つきやすいので、やはり不登校となっているのは身強であるがゆえのプライドの高さかと。それを緩和するのに本来は火が必要ですが、土を強めてしまうため使うことができません。
    なのでまずは木を使用、そしてその木を助ける水を喜神とするというのが最有効の手段かと思われます。

    自分も不登校児でしたが、やはり乙生まれで力強い甲木が足りなかったのかと。

  5. 不登校の母 より:

    お忙しい中ありがとうございます。
    非常にわかりやすくて勉強になりましたし、アドバイスも色々と頂いて感激しましたm(_ _)m

    自己投影…とご指摘頂きましたが、
    今までの子育ての過程を思い起こしてみれば確かに母親である私の自己投影なり、過保護にしてしまう事への葛藤や罪悪感とともにあるように思います。アドバイス頂いたようにサバサバとした接し方をしていけるように少しづつ精神的な距離を置いていけるように意識していきたいと思います。

    私の命式は

    年 乙卯
    月 己卯
    日 己卯
    時 丙子

    の偏官だらけの命式です。ご指摘のとおり、被害者意識を持ちやすい所があります。感情のコントロールも苦手ですぐに怒ってしまいます。
    娘にとっては面倒くさい母親ですね(笑)

    あいちぇす様
    もし、有料鑑定がありましたらお願いしたいのですが、どのようにしたら良いですか。

    • あいちぇす より:

      さっそくのご感想ありがとうございます。
      分りやすいと言っていただけると励みになります。

      有料鑑定はコメント欄でも「やらないんですか」というお問い合わせを
      時々いただいているのですが、体調やら何やらで全面的にお休みさせていただいています。
      申し訳ありませんがお引受けいたしかねますことをお許し下さい。

      • 不登校の母 より:

        そうなんですねm(_ _)m
        すみませんでした。

        お忙しい中
        娘の命式を詳しく解説して頂いただけでも感謝、感激です。
        ありがとうございました。

        これからもこちらのサイトを見せて頂いて勉強させていただきますね。
        ありがとうございましたm(_ _)m

        • 末広 響士 より:

          それから土を強める火も喜神になります。

    • 末広 響士 より:

      コメント上部に解説を書いておきましたので、よければ参考にどうぞ。
      通変星に焦点を合わせて判断すると非常に危険ですので、やはり命式の五行の気の流れを全体的に読むのがいいと思います。

      「不登校の母」様の命式は非常にわかりやすい命式で、木の力が非常に強く、更に時支にある子がそれを更に強化してしまっています。
      根が全くなく、一見従殺格に見えますが、乙が透干している上に、印があるので特殊格にはなりません。偏官格です。
      なので用神は庚。これは最も問題となっている木を剋す役目があります。喜神は辛、土。湿度は金星を助ける役目があり、燥土は日主を強化する効力があります。

      • 不登校の母 より:

        末広響士様。
        思いがけずコメント頂きましてありがとうございます。大変興味深く拝見させていただきました。
        私も四柱推命を勉強中で、奥の深さにおどろき少しづつ何年も細く勉強しているつもりですが、なかなか解読不能でいます。
        そんな中、あいちぇす様に娘の事をくわしく取り上げて頂いて、わかりやすく解説まで頂きほんの少しですがわかりかけてきました。ご指摘のように命式の五行の気の流れが今まで全然読めていなかったんですよね、お二人には感謝しています。
        ありがとうございました。

        • Goingusty21 より:

          不登校児の母 様

          ご返信ありがとうございます。
          名前を変えました。
          四柱推命には、細かい気の流れを見落とさないような、生まれ持った鋭い勘が必要不可欠です。
          これは四柱推命では1つ間違えてしまえば、全く別の結果となってしまうためです。
          これは努力すれば身につくというようなものではありません。
          ある程度知識は覚えることはできると思いますが、実践の命式鑑定となるとまるでダメです。特に喜神・忌神を取り違えたり。
          まずそういう人は後から「違っていた」とか「やはり身旺かもしれない」だとか判断をコロコロ変えたりして自分に自信がないという傾向の共通点があります。

          ほとんどの人は気の流れを読む上で例えば大運だとか歳運だとか通変星だとか1部1部に焦点が行ってしまい、どこかの要素を見落とし、失敗します。
          しかし、先天的な素質を持った者は、全体を見渡せる上に日主への気の流れを見落とすことはありません。

          残念ですが、管理人様にはそのセンスは無いと見受けられました。
          知識や経験はそこそこあるようですが、それでもやはり見落としが多く感じられました。
          まず気の流れを読む上での判断に主観を入れている時点でダメです。
          もし先天的な素質がなければ、きっぱりと四柱推命を諦めるべきです。
          四柱推命というのは遊びではありません。
          友人、家族、仲間など、関わる全ての人の人生が狂ってしまうことになります。

          このサイトは所々で浅慮な判断が見受けられます。
          まず四柱推命の命式の判断において、個人の主観を入れてはいけないというのは鉄則ですので。
          管理人様も節操や節度がなく、人間的に少し問題がありそうですので、
          知人が以前に言っていましたが、やはり幼少期の躾が大事という点もあるのかと。

          命式はやはり五行の気の流れをそのまま読むことが最重要です。その者の過去の大運や歳運などと照らし合わせて行うと最も効果的ですが、実例のない場合は命式だけで判断しなければなりません。そういう時には気の流れだけで判断できるような生まれ持った先天性が必要となってきます。
          補足ですが、自分の研究では大運が悪くても天干か地支に喜神のある歳運が回ってきた場合、それなりに大成功を収めている方がかなりいました。
          大運をやたら重視しているエセ鑑定士も所々でいますが、色々と実例を見ていますと、大運や命式が悪くても、何らかの要素で成功を収めている人は多くいます。
          自分としては、真っ先に旧字体で改名を行い、喜神数を名前に入れることです。改名は効力が絶大です。戸籍の名前を変えなくても通名として社会に周知させていけば霊力が出ます。
          娘さんは金と土。
          母様は金、土、火です。
          五行の色や物、仕事を取り入れたり、八問遁甲や吉方位もおすすめです。
          勉強についてはレイモンドロー、不二龍彦、滴天髄真義がおすすめです。

          善行を行えば運勢は上がりますし、悪行を行えば運勢は下がります。
          自分がそうでした。

          それでは失礼します。

        • あいちぇす より:

          数々のご指摘をありがとうございました。
          ご不快に思われました記述については心からお詫び申し上げます。

        • Goingusty21 より:

          返信が長くなりましたが、重要ですので是非読むようにお願いします。
          それと姓名判断ですが、熊崎式姓名学がおすすめです。
          吉数の喜神数を名前に取り入れることで運勢がかなり向上します。

          それでは失礼します。

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